お出汁にこだわったおでん(コクうまver)

冬の旬
お出汁にこだわったおでん(コクうまver)

以前、お出汁にこだわったおでんとして、利尻昆布と血合抜きの本枯れ節でとったお出汁で上品な香りとうまみのおでんを作りました。

今回は真昆布と厚削り節を使用し、コク深くしっかりとしたうまみのおでんを作ってみました。

具材はそれほど変わりませんが、お出汁を変える事で、違いはあるのか試してみました。

お出汁作り

今回も昆布とカツオのお出汁を取っていきます。

昆布は真昆布を使用しました。真昆布は昆布の中でもグルタミン酸の量が多いです。また、クセが無く、甘みのある澄んだお出汁を取ることができます。よって上質なものは高級料理店で愛される昆布です。

そんな真昆布の切れ端をお安く手に入れることが出来ました。ラッキー♪

羅臼昆布は次回

カツオ節は厚削り節を使用しました。厚削り節はその名の通り分厚く、0.2mmを超えるものを厚削り節といいます。

厚削り節はコク深く、しっかりとした旨味のあるお出汁が取れます。また、出汁の取り方も通常のカツオ節とは異なり、時間をかけて煮出して出汁を取ります。

この2つを掛け合わせ、うまみ爆発なお出汁を取りたいと思います。

前回と同様、昆布のグルタミン酸とカツオのイノシシ酸の量を合わせ、相乗効果でうまみを強く感じられるようにしたいと思います。

真昆布と厚削り節

(お出汁の材料)

・水 1.5L

・真昆布 15g

・厚削り節 52.5g

※真昆布のグルタミン酸 3.049g/100g(注1)

厚削り節のイノシン酸 0.870g/100g(注2)

上記にて厚削り節の分量を計算しました。

【参考】

注1:うま味インフォメーションセンター(https://www.umamiinfo.jp/umamidb/)うま味データベース

注2:ヤマキ株式会社 HP(https://www.yamaki.co.jp/special/hyoujyuku/)

(お出汁の取り方)

昆布出汁

まずは昆布出汁から取っていきます。

昆布の表面には汚れがついているため、掃除からしていきます。

昆布の表面には旨みも付いているため、水で洗うのではなく、日本酒を少し浸したキッチンペーパーなどで軽く拭き取るように掃除します。

掃除した昆布を水に浸し、一晩常温に置いておきます。昆布と浸した水とともに、お鍋に移して火にかけます。

そして今回はじっくりお出汁を取るため、極弱火で1時間火にかけます。

厚削り節を加える

1時間火にかけたら、昆布は取り出さず、そこに厚削り節を加え、さらに極弱火で1時間火にかけます。

お出汁完成

キッチンペーパーを敷いたザルでお出汁を濾せば完成です。

この時点ではそれほど色は出ていませんが、味見をしたところうまみがしゅごかったです。

しゅごい…

おでん材料(3〜4人分)

(おでんつゆ)

・カツオと昆布のお出汁 1.5L ※上記で取ったお出汁

・醤油 60ml

・みりん 60ml

・砂糖 9g(大さじ1程度)

・塩 2g(小さじ1/2程度)

(おでん具材)

・大根 1本

・たまご 6個

・こんにゃく 2枚

・牛すじ 100g(4本)

・厚揚げ(手作り) 2枚

→木綿豆腐 1丁

→揚げ油 豆腐が浸る程度

・ちくわ 2本

おでん作り方

おでん具材

まずは具材を用意します。

以前と下処理の方法は変わりませんが、今回は厚揚げを手作りしてみました。

各具材の下処理を記載します。

・大根 厚めに皮をむき、面取りし、十字に切れ込みを入れる。15分程度下茹でし、一度冷ます。

・たまご 10分強火で茹でる。※強火で茹でることで殻が剥きやすくなる。

・こんにゃく 格子状に5mm程度の切れ目を入れ、食べやすい大きさに切り、2〜3分沸騰したお湯で下茹で。

・牛すじ 今回は冷凍の下処理不要の物を買ったが、臭みがあり、5分程度下茹でし、余分な血や脂を除去した。その後、食べやすいサイズで串に刺す。

・厚揚げ

水抜きした木綿豆腐

木綿豆腐をキッチンペーパーで包み、上にお皿などの重しを置き、冷蔵庫で1日しっかり水を抜きます。

油で揚げる

油で全面きつね色になるまで揚げます。

油抜きする

厚揚げに熱湯をかけ、油抜きをすれば完成です。

おでんつゆ

おでんつゆは取ったお出汁に調味料を全て加え、ひと煮立ちさせれば完成です。

時間がかかるものから入れる

時間がかかるものから入れて、沸騰させず、弱火〜中火で煮込んでいきます。

こんにゃくと大根を先に入れ、その上にたまご、じ牛すじを入れて、1時間煮込みます。

可能であればその時点で火を止め、一晩置くと味が染み込みます。

食べる際に温めて、厚揚げ、練り物類を入れ、30分煮込み、味見をして物足りなければ塩や醤油を加え、完成です。

おでん完成

おでんの完成

おでんの完成です。

お好みでからしや柚子胡椒を合わせてもいいです。

また、つゆが足りない場合は、出汁を取ったカツオと昆布で2番出汁を取り、同じ比率でつゆを作って足すようにしましょう。

大根しみしみ

今回のおでんは以前よりうまみが深く、濃厚な感じがしました。

どちらも甲乙付け難く、前回の利尻昆布と本枯節(血合い抜き)のお出汁は香り高く、上品なうまみのため、海鮮などの繊細な具材に向いていると思います。具材の味を引き出すようなおでんを目指す場合にはオススメです。

今回のお出汁はうまみが強く、お出汁がメインになっていて、お店で食べるような安心感があります。お出汁がおでんの美味しさの基礎をしっかり作ってくれるため、味が強い練り物などを加えても、お出汁が負けない出来になると思いました。

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